サンタモニカ

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高校時代は科学部と演劇部に所属し、この他に絵を描いたり詩を書いたりと、とにかく多感な青春を満喫していた。その当時のことを尋ねてみると、「勉強は全くしなかったんですよ」と、照れくさそうな顔で語られるが、それは授業以外に自発的に学ぶことがあって、それらのことに熱中していたからだ。決して何も勉強しようとせずに、だらだら過ごしていた訳ではない。本気になれるもの、旺盛な好奇心を満たすものを求めて、一所懸命になっていただけだろう。なぜならこの時代に触れたことが、それからの人生を明るく照らし、大きな起爆剤になっていった。
例えば、パソコンは約21年前のウィンドウズ98から取り組み、ある時からは秋葉原で部品を買って、独学で画像を加工するためのソフトも作る。なんと還暦を超えても柔軟な頭脳を持っているんだ。さらにこの技術を使って県美展に再挑戦。プリントに必要なプログラムをすべて自力で計算して打ち込んで制作。専門の写真ではない分野での表現で実力を試し、見事、2009年度「サンタモニカ」の作品が評価されて大賞を受賞する。さりげなくオシャレな個性が光ってカッコ良かった。それからしばらくしてから、今度は専門分野の写真で第34回土門拳賞を受賞する。遅咲きの45歳で日本写真協会新人賞受賞から四半世紀の時を経てビックタイトルに到達した。小さな街の写真館でも大きなことができることを証明する。本当に素晴らしいことだらけ!これからも永遠の少年のような魂を輝かせてご活躍されることを祈ってます!
■下瀬信雄展 2019年5月23日(木)~7月7日(日) 9:00-17:00(入館は閉館30分前まで) 休館 月曜日(ただし6月3日、7月1日は開館) 観覧料 一般1200円(1000円)、シニア70歳以上・学生1000円(800円)( )内は前売・20名以上の団体料金。18歳以下および高等学校、中等教育学校、特別支援学校に在籍の方等は無料 山口県立美術館 山口市亀山町3-1 http://www.yma-web.jp/