電波の達人

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先月末日。スポーツ紙に
「今年も行われた24時間テレビで過去最高を記録。
中でも100キロマラソンで完走した丸山弁護士のゴールシーンは視聴率も大きく盛り上がった」
ということ記事を読んだ時に自民が圧勝するなと思いました。
なぜ、この記事で思ったかというと、100キロマラソンを完走したことは称賛に値することですが、
よく考えてみたら1時間あたり4キロのスピードとは25時間歩いたと同じことで、
さらにあの万全なスタッフがサポートしたら健康な人なら完走できる可能性が高く、
ギャラもあるわけだし、世界記録がかかったわけでもないこのマラソンに何が感動できるのかが
冷めた目で見れば限りなく疑問は出てきます。
しかし、こういう人情をくすぐるものこそ今の日本人が一番愛する内容で、
それはメディアによって加工されたものの真偽を考える力が低下していることと、
さらに矛盾はあるけど人気のあるタレントたちも感動しているのだから
そのことに同化したいという自己の考えを放棄しているからです。
だから今回の国政選挙はこの原理を利用した小泉首相の戦術勝ちで、郵政民営化法案廃案から解散、
そして選挙という流れの中で、手頃な敵対役や脇役になりそうな候補者たちを挑発する発言をしたり、
ウィットな言葉で話題性などを散りばめて国民感情を追い風にして圧勝に導きました。
それに比べ民主党など野党の皆さんは日頃テレビタックルなどでテレビに出ているはずなのに
今時の国民の気質を分析できず、何の策もないまま、
古いベタベタ昭和の選挙のスタイルを貫いて完敗しました。
このような結果を見て、感性が豊かな小泉首相の電波への達人ぶりを感心させられました。