「善者に親近すれば、霧露の中に行くが如く。衣を湿さずといえども時時に潤い有り」とは、私が通った禅宗の高校の授業で習った言葉である。この意味は霧や露の中を歩いていると、いつの間にか衣がしっとりとしてくるように、善人に接していると知らないうちに善い影響を受けるということ。単純に言えば人は誰でもいつの間にやら出会った人の文化に染まりやすい。あまり影響を受けていないつもりでも、しっかりと教えられて考え方が良い方へ変化する。
つまり自分が尊敬できる個性の持ち主と出会えたら積極的に関わってみよう。自分にはない感覚と交わり合うことによって化学反応をさせてやるのだ。自分の人間力は出会いによって広くなったり深くなったりしていく。その人が出会う人の純度の高い夢や志に触れることで、受けるエネルギーの大きさは変わってくる。だから様々な理想を実現したい願う人が集まって、切磋琢磨していける環境を目指して創意工夫する。この世の中にはまだまだ学ぶべきことがある。自分以外の素晴らしい文化を学ぶことで、それと繋がって成長できるチャンスにしていく。自分と多くの人が繋がっていくことで、知的好奇心を刺激しながら成長していこう！
■中野 寿子 イラスト展 2019年10月11日（金）～27日（日） 11:00-18:00
