自画自賛

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いわゆる創作する人にとって悩ましいのは作品の評価だ。こればっかりは自分次第でどうにもならないこと。自分としてはそれなりに頑張っているのに、少しも良い反応がないなんてありふれたことだ。そのため自分ってダメな奴だと思い込みやすい。たしかに美術界には人もうらやむよな高学歴や公募展で活躍など、それを目に見えるように明らかにするシステムのようなものがある。だけど、このことは何も心配することはない。この世の中はすべて諸行無常なのだ。例えその瞬間はカッコよくて、めでたしめでたしに見えても、そこがあなたの人生のピークだったと言われやすい。ずっと安泰だと保証できるパスポートなんてものはない。だから変にコンプレックスを持つことない。今現在の評価かが悪くても才能がないなんて落ち込む必要はない。自分をどう捉えたら良いのかを考えること。その葛藤が確実に成長していくための証になるだろう。自分が美術家になりつつある表れだと思って向かい合うことだ。

つまり美術界で自分の位置ばかり気にしていると、他者の評価ばかりに翻弄されてしまって、自分そのものの想像力を肯定することができなくなる。むしろ大切なことは自分の創作とは何かを問い、それを考えるために様々な参考になる本を読んだり、自分が本当に何に興味や関心があったのか、また、何がやってみたかったのかを探ってみることだ。いつも何をやりたいのかをじっくりと考えていくこと。人は誰でもなんでもできるわけはない。今置かれている環境の中で可能性のあるなしをしっかりと見極めよう。世間一般の評判とはうっとうしいもの。でもそのことを意識することで自分らしい価値観への追究が生まれる。この壁を乗り越えて表現の自由の味を知っていこう。そう、美術家になるための発展途上にいることを信じようじゃないか。周囲の人たちの評価に神経をすり減らさなくてもいい。今日1日のできることを頑張ったら大丈夫だ。確実にやるべきことをやって人生を充実させていきましょう!

■中野 寿子 イラスト展 2019年10月11日(金)~27日(日) 11:00-18:00