高齢化率とは65歳以上人口が総人口に占める割合を言う。ここ山口県は直近の調査によると全国平均28.1％を上回る33.9％。上から4番目の高さである。私もこれから10年生きることができたら仲間入りする。決して他人事の話ではすまされない。そういえば、昨年行われた県美展の出品者平均年齢は61.3歳だった。確かに若年層の出品者は伸び悩んでいるけど、それよりも80代後半で優秀賞受賞者が生まれるなど、いつまでも創作に夢中になれる人が集まっている。そう、終わりなき青春を謳歌しているのだ。とにかく自らの生命体を活性化させるために魂を燃やす。生きるための目標を持つことで未来へ希望の種を蒔いている。「新しい目標を持ったり、新しい夢を見たりするのに、歳を取り過ぎたということはない」という格言のように、チャレンジ精神が旺盛だから創作が楽しめるのだろう。
しかしながら若者たちは、そんな先輩たちを恐れて欲しくない。我らこそが新しい世界を創れるのだと、自惚れと理想の紙一重をくぐり抜けて、本当にやりたいことをやり切ろう。私が若者たちを応援しているのは、これまでにない刺激が増えることで、山口のアートシーンは思いっきり活気づく。功績のある大先輩たちに忖度して、ガラパゴス化させたくはない。美術は伝統を重んじることもあるけど、規格を破ってこそエキサイティングになる。はみ出していくことで面白くなってくるのだ。つまり若者は意外性を武器にして戦っていこう。そして、いろいろな文化が共存できる柔軟性のある美術社会を目指そう。自分とは違う価値観と積極的に触れ合って、大きな摩擦からエネルギーを創り出そう！
■HEART2019の関連企画 県美界隈展 『花』、Y氏とともに 2020年2月13日（木）～3月1日（日） 11:00-18:00 火水定休
