どこまでも続く旅

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「すべての道はローマに通ず」とは、目的までの手段や方法は何通りもあることの例え。私は美術へ挑戦する人を励ます時に好んで使うことが多い言葉だ。なぜなら、ほとんどの人は自分らしく個性を発揮できる道を探している。いつも美術の世界で上手くやっていくために、どの道を通ったらいいのか?を迷っている。そして、バリバリに活躍する人が知っていることを、自分はまだよく知らないに違いない。きっと、徹底的に何かで調べてたら答えがわかるはず。知らない道を攻略したら成功できると思い込みやすくなる。しかし、実際のところ、そのようなことはない。成功した人は運が良かっただけ。いくつもの偶然に恵まれて、そのチャンスを活かしたにすぎない。たまたま運が良かったと思うべきだろう。

つまり様々な先人たちの資料や文献などは参考程度だと考えよう。成功した人と同じことをするのは、自分の個性を抑えて生きることでもある。また、仮に成功したとしても物真似だと言われても仕方がない。人のふんどしで相撲を取るのと変わらないもの。だから成功する道を探すのではなく、少しでもできそうなことを見つけること。今やれることを発見して果敢に挑戦していく。すぐにピンとくるものを発見できなくてもいい。美術家への道というものは至る処で繋がっている。どんな失敗も成功へのプロセスになる。この壁を乗り越えたら幸せになれると、ドラマの主人公になったつもりで、自分の可能性を信じていくこと。積極的に美術へチャレンジして、たくさんの出会いを肥やしにしよう!

■HEART2019の関連企画 県美界隈展 『花』、Y氏とともに 2020年2月13日(木)~3月1日(日) 11:00-18:00 火水定休