初心忘るべからず

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いわゆる世間一般たちに子どもの絵が喜ばれるのは、まっさら気持ちで思いっきりよく描いているからだ。それは誰かと何かを無駄に競い合うギスギスしたものではない。色彩のセンスや正確な技術などを度外視して、ぶきっちょでも未熟でも下手であっても問題はない。自由奔放で眩しいほどの生命力だけで、伸び伸びとダイナミックな表現を創り出していく。大人の洗練されたものにない大胆さは、すべてをリカバリーしてしまうエネルギー。人目の気にならない時期だからこそ、無知故の斬新さは武器になるのだろう。例えまだまだ稚拙で未熟な作品であっても、個性として寛容に受け止めて活かせれば、型破りで異彩を放つ魅力的なものになるはず。美点であろうと欠点であろうと、自分の個性として隠さず、堂々としていくことが大切なのだ。

つまりこれまで常識だとされる美意識に縛られないこと。グレーゾーンにある自分だけの宝を発見し、新しいスタート地点にして個性を磨いていこう。日常からはみ出すような発想を肯定し、不思議な世界だとワクワクと捉えてみる。美術家は子どものような魂(精神)のままで良いと言われるのは、ぎこちなさから独創性の高いものが生み出さていくから。言い換えれば、いびつに見えてものでも個性は個性だと開き直った方がいい。恥ずかしがってやらないことはよくない。自分らしい才能を伸ばすには、どんどんとやっていった方がいい。いくつになっても初心忘るべからず!下手と言われてもめげずにとにかくやっていく。可能性を求める意欲こそが創造を動かす力だ。自分らしく恥ずかしがらずに創作していきましょう!

臼杵万理実 作品展 2020年4月10日(金)~26日(日) 11:00-18:00 火水定休