ロバを売りに行く親子

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イソップ寓話の1つ「ロバを売りに行く親子」。人の良い親子は市場までロバを売りに行く道中、次から次に出会う人たちの言葉に惑わされる。そうして、ちぐはぐなことばかりを繰り返し、ついには売りもののロバが川に落ちて流されて、それまで苦労したことが水の泡になってしまう物語。

このお話しの教訓は、他人の言動をそのまま鵜呑みにして、振り回されてはいけない。よくわからないことだったら、ゆっくりと冷静になって考えてみた方がいい。これはいったいなんなんだろうか?これまで積み重ねてきた経験などを活かし、どうしたらいいのかを自分の頭で判断してみよう。そう、人それぞれのものごとのやり方は違う。みんなに優柔不断に合わせていたら、自分でできることもできなくなって、ついには矛盾だらけの八方塞がりになるだけだ。

ちなみに今の時代に「ロバを売りに行く親子」がいたら、どういう行動をしただろうか?おそらく携帯型通信機器でネット検索をして、その場で必要な情報を調べて選択し、市場へ無事に行くことができる・・・かな?たしかに出会う人に何を言われても影響はされない。しかし、今度は膨大な情報の中から最善な答えを選び出すことも大変なことである。またもや同じような失敗をする可能性が高い。まあ、いずれにしても自分の頭で考えていないことはよくない。例え上手くいったとしても便利な機器のおかげ。自分の知恵を使って解決ことにはならない。そう考えてみると今も昔も人は変わらない。他人の言動に弱い生きものなのだ。人の意思は簡単には貫くことができない。だからこそ、いつも自分の価値観にこだわって、その基準を物差しにして判断できるように努力しておこう!