矛盾

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この世の中は矛盾だらけ。あちらを立てればこちらが立たず。しかし、このような矛盾があるからこそ、いろんなことを考えさせられて、いろんな視点から見つめることができる。仮に矛盾なんてものがなくなったら、すべてが同じようなものばかりになって、異なる価値観の文化とぶつかり合わぬまま、ただただ無難で刺激がない人生になるだろう。そう、矛盾という相反するような発想や表現によって、頑固に思い込んでいることに疑問を与え、新しい感覚を発見するチャンスに繋がっていく。自分らしく生きるための思考を大きく広くしてくれるのだ。

ところで、松陰先生のお言葉に「自分の価値観で人を責めない。一つの失敗で全て否定しない。長所を見て短所を見ない。心を見て結果を見ない。そうすれば人は必ず集まってくる」がある。この意味は、いつも世の中を肯定的に見よう。例え失敗しようができまいが、人のいいところだけを正しく見て、個性を尊重してギクシャクしないように心掛けよう。どうしても性に合わないことだったら、相手のプライドを傷つけないように言葉を選び、マイルドな語り口調で伝えることが望ましい。みんなでチームになっていくことで、大きな志はやり遂げられるのだと伝えたかったのではないのか?

つまり、自分にはない文化の持ち主は好対照になるのだ。自分としては矛盾していると思えることでも、相手の立場から考えていくことで理解できるかもしれない。一方的に関係がないことと考えずに、食わず嫌いならないようにすること。内向きになって自己完結しないために、いつも仲間との意見の交換を求めよう。ダイヤモンドはダイヤモンドによって研磨される。人の才能は人との出会いによって磨かれていくもの。人生において人付き合いとは最大の矛盾だと思う。その壁を焦らず濁らず少しずつ乗り越えて、お互いの価値観を活かし合っていこう!