創作意欲

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創作意欲という言葉がある。その意味はとてもシンプルで創作に情熱を燃やすこと。ただ何となく作品を制作したいというわけではない。松陰先生の 「やむにやまれぬ大和魂」のように、美術へ対しての並々ならぬ覚悟があることを指す。美術家として上手くいこうがいくまいが関係ない。作品が売れる売れないなんて利益を忘れて、作品をつくらずにいられない気持ちを抑えられず、ひたすら自分を成長させるためにエネルギーを費やす。さまざまな現実や苦難に直面した時に、自分自身の心を自制させて純粋に制作へ向かわせていく。それが創作意欲というものだと思う。

ちなみにこの創作意欲が芽生えたら身の回り風景に発見が増えてくる。なんでもないような日常でも、自分なりの視点で見れるようになるため、創作のヒントを見つけやすくなってくる。いつもなら、みんな同じように見えてしまいものに、何かがきっかけになって、ものごとの本質を感じ取れたり、理解できるようになれること。常識というものに支配されている感覚へ、これはこうだと考えているものに、新しい発想に変化させて独自なものにできるのだ。ただし、常識を逸しては駄目なものになる。あくまでも常識を超えるもの、新しい常識への発見でなくてはならない。自分らしい解釈でモチーフを見つけて、自分らしく表現していくことが大切になるのだ。