触れる

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「たくさんのことを生半可に知っているよりは、何も知らないほうがよい」という名言がある。たしかに中途半端な知識があると、ものごとの本質を見誤ってしまう。また、かじった程度のことだったら、つまらない先入観になって、才能を伸ばす要素の妨げになる。だから知らないことに気づいたら、それは恥ずかしいことではない。ものごとを完璧に知っている人なんて、ほとんどいないのだから、知ることへ出発点にして学べばいい。本当にものごとが切っ掛けにしていくことが大切なのだ。

ちなみに美術鑑賞する時も同じことが言えるだろう。知ったかぶりをしていると、それ以上は吸収することができない。この作品はこんなものだと決めつければ、作品が持つ面白さを味わえない。いったん得た知識は手放したくないと、安っぽいプライドを捨てて、まっさらな心になって触れたら、自分なりに新しい発見が生まれてくるはず。つまり、自分の感性は取るに足らないと卑下せずに、今日から磨いていくと前向きにやっていこう。豊かな感性とは心の柔軟さに比例するもの。いくつもの視点から観察して楽しみましょう!