「成功の秘訣というのは、ぼくに言わせれば、70％が運。20％が努力で、10％が天分。ぼくがどれだけ漫画を書いていたとしても、そのよさを発見する人、本にしたいと思う人が出てこなければ駄目なんです」という漫画家 やなせたかし氏の言葉がある。
本当に何ごとも自分ひとりだけでは成り立たない。ギャラリーも美術作家とお客様を中心にいろんな人たちが集まって、さまざまな文化が混ざりあうことで面白くなる。しかもその時々の面々によって、起こる化学反応は異なってくるので、作品の楽しむ方はいくらでもできるのだろう。
先月開催した2人展。予想を上回る来場者があったのは、まず第一に彼女たちの地道な努力と、思いもよらぬ時の運にめぐまれたからだ。正直、作者のひとりである臼杵万理実さんが近くで同時開催になったアートイベントに出展したことと、プレミアム商品券のイラストに採用されたため、よい風が吹くことを期待していた。実際にはそれにプラス、コロナ渦で癒しを求めた人たちも多く来場する。安易に予想してはいけないものだと反省させられた。
