美術談義

f:id:gallerynakano:20211021230609j:plain


昨日の夕方、閉店間際でお客様がいないこともあって、吉田朱里さんと作品談義に花を咲かせる。彼女の作品はまだまだ発展途上。いろんな面で未熟さが目立つけど、それらは新芽のようなもので、これから伸びていく楽しみがある。今、一番大事なのは自分にとって必要なことを学ぼうとする意欲。自分にはどんなことが足らないのか、何をやっていけば自分は上達するのかを探っていくこと。自問自答しながら学び続けることで、自分の目指すべき世界が自然と開けてくるのだ。

この日もあれこれと語り合っていくうちに、美術談義はどんどん白熱していった。とにかく、吉田さんは新しい発想を積極的に求めていく。これまでの自分の表現方法を見直し、意味のあるものを見い出そうしている。私はその姿勢に応えるために、私なりに必死に知恵を絞っていく。発展性のある内容になるために、固定観念に捉われない多様な視点から助言する。そうやって、お互いに全力で取り組むことで緊張感が生まれてくる。真剣なやり取りは潜在能力を刺激して才能を活性化させていく。彼女の向上心は感心するばかり。背中のオーラを輝かせる原動力は先天的な才能より、後天的な努力で生まれた充実感によるもの。そして、最後はなんとかなるという楽観的な気持ちが光らすのだろう。