今や行動していくのみ

昨年6月、ミヤジスズカさんにとって、人生初めての個展について、協議した上で開催日を決める。とは言うものの、それはかなり大雑把なもの。日時と必要な作品点数以外は、その時々に話し合っていけばいい。とにかく、今できることをひたすらやっていくしかない。これまでないような表現を無理矢理やろうとしてもできないだろう。
まずはすでに身に付いたものをフルに活用しよう。わずかでもどこかに新しい表現を創り出せばそれでいい。ちょっとばかり作品を変化させただけでも面白くなる。何かすごいことをやる必要はない。小さなことでもいいから大切にしていこう。失敗してもいいじゃないか。例え1度失敗したのなら、もう1度失敗してやるぞと、前向きに取り組めば楽しくなれる。
この1年余り、彼女はうじうじと考えることはなかった。マイナスなことを想像したところで意味はない。全力で現実の自分と向き合って、今やれていることに目を向けていく。案外自分にもできることなのだと、自らを励ましながら努力していった。おかげで想定以上に心身ともに成長する。そして、ついには自分らしい個性を見つけたのだった。