目の明るさ

「人の精神は目にあり。故に人を観るは目においてす」とは松陰先生のお言葉。人の精神の在り方は目に表れてくる。やる気に満ちている人は、目からエネルギーを燃やしていき、全身の至る所までみなぎらせている。だから、目を見さえすれば、その人がどれだけ精神的に充実しているのかがわかってくる。それ故に人の良し悪しを判断するには、どんな人でも目をしっかりと見つめることが最善の策になるという意味である。
この夏、画面越しに甲子園大会で溌剌としたプレーをよく見れば、やはり目の中の瞳がメラメラと燃えている球児たち。もちろん、目に力があるだけではなく、顔つきや背中のオーラまで、パワフルな熱気に包まれている。前向きに努力して自分を高めてきたことで、目に戦う姿勢が凝縮されて表れていく。自分はこうなりたいと強く願えば、1つ1つの行動も変わってくる。全力で強くなりたい願って、トレーニングを繰り返した証しが、目に素敵な表情を創っていく。
 こうしているうちに、目が覚めていても夢が見られるようになれる。寝ていなくて起きているのに夢が見られるようになる。心をワクワクさせる理想を求めて、一所懸命に取り組んでいけば、目に映る景色はカラフルになるだろう。いつも仲間といっしょだから、今度は夢の花が咲くかもしれない。そう信じて真剣にやっていきたことが希望の光で目の瞳を明るくしていくのだ。やっぱり夏の甲子園は若人を磨いて成長させるためにある。全国のすべて高校球児に心からありがとうと敬意を表したい。