銀河鉄道の夜

宮沢賢治の『銀河鉄道の夜』に「何が幸せかわからないです。正しい道を進む中の出来事なら峠の上り下りも、みんな本当の幸せに近づく一足づつですから」という一節がある。
私たちの地球はまん丸だから、いつのかに知らぬ間に、いろいろなものと繋がっていく。例えば、辛くて厳しく試練に直面したとしても、それに向き合って必死に取り組み、なんとか乗り越えることができれば、生きていることを実感できるようになれる。言いかえれば、どんなピンチに出会ったとしても、これが私の人生なのだと逃げ出さずに、とことんできることをやり切っていくしかない。自分の意思にかかわらず、身にめぐって来る吉凶を受けとめ、こつこつ努力しながら生きることが、正しい道の上を歩くということなのだろう。
 昨日の朝、早く目覚めたのでNHKオンデマンドをチェックしたところ、宮沢賢治の『銀河鉄道の夜』の番組を見つけて視聴する。この著書は知っているつもりの代表格で、やっぱりよく覚えていないことがよくわかった。だけど、じっくりと見てしまうと、さすがに気持ちが沈んでいき、しばし口が真一文字になった。そんな低いテンションのまま、新聞を広げて紙面に目をやれば、イラストレーターりおた君が描いたお笑いタレントのげさけんさんのイラストがあった。そのまま記事を読めば、小野田線に「どさけん号」が期間限定で運航されるとのこと。おおー、なんと今朝の私の行動を集約するような内容だ。めちゃくちゃ清々しい朝に変わっていった。