よころばせごっこ

漫画家 やなせたかしの著書に「人間が一番うれしいことはなんだろう? 長い間、ぼくは考えてきた。そして結局、人が一番うれしいのは、人をよろこばせることだということがわかりました。実に単純なことです。ひとはひとをよろこばせることが一番うれしい」という言葉がある。

人は人が何かしていることを見て、心震わせて胸が熱くなる生きもの。だから、これから先に人工知能がどんなに進歩したとしても、そこで創り出されるものには満足することはない。結局のところ、人の何かすることに興味を持って、好奇心を搔き立ててワクワクするはずだ。

その論より証拠はWBC侍ジャパンダルビッシュ有大谷翔平という野球漫画から飛び出してきたスターをはじめ、それぞれが豊かな個性を持つ選手ばかり。次の瞬間に何が起こるのかがわからなくて、常に夢と希望が現実の中で交錯して、その一投一打に目を離すことができない。つまり、人は次の瞬間に何をするのかがわからないから面白い。だけど、今日のゲームは私たちが期待する「世界一」がいい。素晴らしいパフォーマンスでよろこばせてくれ。がんばれ侍ジャパン!勝利することを祈る。