発見する

「我々は人々に何も教えることができない。我々ができるのは、人々の中にあるものを自分で発見する手伝いをすることだけである」というガリレオの名言がある。
昨夕、美術史家の菊屋吉生先生からお電話があり、山口大学の講義でこちらへ来たので、ぜひ臼杵万理実さんの作品展を観たいと言われた。もちろん、美術に対する見識の広い方にご覧いただく貴重な機会を逃すわけにはいかない。そこでギャラリーを開けて、また、臼杵さんを呼び出して、美術談義できるように段取った。ちなみにお二人は彼女が大学院時代の師弟関係。修了後も気にしてもらい、いつも観に来ていただき、この日も率直な感想を頂戴して美術談義の華が咲いた。
 人は誰でも素晴らしい何かを持っている。長所も短所も上手く活かせばそれでいい。下手なら下手なりに活かせば、個性的なものが創り出されてくる。何が良いのかを発見するために、いろんな人に会って話してみよう。さまざま意見に触れて、さまざまな刺激を受ける。純粋に学びたいという気持ちがあれば、わずかなことでも学びになるはずだ。この日もお二人はとても熱心に美術談義する。やっぱり、人を磨くには人とのコミュニケーションしかない。そんな基本的なことをあらためて学ぶ1日になった。