チャレンジャー精神

創作活動は、とにかく何かをやる始めることで、自分のやりたいことが見えてくる。必ず上手くいく方法が見つかるまでやらないでは、どんどん臆病風に吹かれて、やるべきことが先送りにされていく。じっくりと最善の手段を考えてから行動することはいいこと。しかし、練りに練り過ぎてしまうと、頭の中はゴチャゴチャになるだけ。だから、少しでもアウトプットしていき、新しいことの隙間をつくることが大切になってくる。

ところで、このたびの山口ムサビ展に、若さを大爆発させて、明るく眩しい作品があった。作者は22歳。実際に若かったけど、それより創作意欲に溢れて、美術家になりたい野心が光っていた。そこでご本人と話したところ、幼少から絵を描くことが好きで、数々のコンテストへ応募して評価され、同展を観て武蔵野美大進学を決意し、今は大学院1回生になって、片っ端からぶつかって感性を磨く日々だと言われた。

このまま順風満帆は厳しいけれど、アバウトでも制作し続けることでインセンティブがあるだろう。つまり、あれこれ悩むより、まずはやった方がいい。成長とは失敗にめげずに前へ進むこと。この気持ちさえあれば、美術家の道を歩めるはずだ。