ゴットファーザー

先週末、長きにわたり県美術界の発展のために大きく貢献され、3つのミュージアムで手腕を発揮したゴッドファーザーが天に召された。1973年に県立美術館設立準備室に着任し、世の中的にも美術館がよくわからない時代に、ソフトで明るい人柄で関係性を構築し、『開かれた美術館、県民に親しまれる美術館』を目指してお力を尽くされた大人物だ。
その後、1991年には県立萩美術館・浦上記念館設立準備室にも抜擢されて、1996年に同館開館時から館長に就任して約10年間に勤める。そう言えば、退職が決まった頃に「いよいよ隠居生活になる。来年帰ったら自転車に乗って遊びに行くからな」と寂しそうに言われたので、「先生のような方は次もどこかがありますよ」と、元気づけようと言った言葉が翌春に本当になって驚いたことがある。
それはさておき、私のような若輩者にも真摯に向き合ってくださり、また、少しでも多くの人たちに美術の素晴らしさを理解してもらうために、いつも美術を楽しそうに語っていた姿はずっと忘れることはありません。どうか4つ目のになる天国美術館設立準備室でも、やさしい笑顔で飄々とお仕事をしてください!合掌