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道家 嘉納治五郎の名言に「伝統とは形を継承することを言わず、その魂を、その精神を継承することを言う」がある。

これはその時代ごとに先端的なものを柔軟に取り入れ、新しい感覚で古くから馴染んだものを変化させ、世代から世代へと本質的なものを受け継がせることを意味する。決して、古い習慣や常識的な考え方にそのまま固執して、現代的な要素を拒否しているのではない。新しく善いものになることを求めて、常に変化することを奨励した言葉だと言えよう。

山口市はそのような精神が今もしっかり根付いている。大内義隆から脈々と文化の歴史が続くのは、いつもできる限り発展させるために、可能性のある人材にチャンスを与える。つまり、伸びしろの大きな若者を見つけ出し、能力を発揮できるポジションにつかせる。新人発掘の新進アーティスト大賞もそうであるけど、市役所の入り口にも論より証拠があった。やはり文化に対してグルメの街なのだ。