「人はどうしても楽な道を求め、同じようなところを歩いていく。そんな人の歩いた形跡ののあるところには、宝（化石）は落ちていない」という名言がある。人は誰でも同じゴールを目指すのなら、最短コースをついつい選んでしまう。如何に効率よく無駄のない経路を通るために情報取集に全力を尽くす。いわゆるネット検索で最小限度の手間暇で簡単に入手しようと考えるだろう。
しかし、これが美術の世界ならば、先人偉人の高名な作品がたくさんあるから、最短距離を通ろうとすれば、模倣したような表現になりやすい。どこか似たり寄ったりして、ありきたりなものになってしまう。つまり、個性的な作品を創り出すには近道なんてない。いろんな角度から見つめながら、遠回りして広い視野を養っていくこと。大器晩成を信じて手間暇を惜しまずに見聞を広めていこう。ずっと生きているつもりで、終わりなき旅を楽しむように学び続ければ、豊かな個性が育まれてくるはずだ。
