岡本太郎の著書に「この世の中には、いい加減なことがいっぱいある。不純なものと純粋なもののふたつの対立で成り立っているんだ。世の中の不潔なもの、不純なものと、よほどの精神力をもって対応しないと、自分の純粋さは保てない。不純のなかでどう自分の純粋さをコントロールしていくか。純粋な心をごまかさないこと。自分自身の、ユニークなつらぬき方を見つけだしてほしい」という名言がある。
天真爛漫とは何者にも染まらずに自由であり、そうして自分の主義主張などを一貫して、かたく守って凛として立っていること。決して周りの人たちに配慮しないで、自分勝手にやりたい放題で無責任ではなく、ぶしつけに立ち回ることではない。世の中の常識や固定観念に惑わされずに、自分らしく純粋な心で生きていることを言う。
美術家は大人になっても純粋に生きることが許されている。ただし、いくら純粋だからと言っても世間一般でいう筋の通ったもの、原理原則に基づいた行動でなければならない。つまり、このことを踏まえていれば、あとは大雑把でも構わない。自分の直感に素直に従って生きて、個性豊かに創作していけばいいのだ。