ピカソが残した「画家とは売れるものを描く人のことで、アーティストとは描くものが売れる人のことを言う」という名言がある。
この言葉を私なりに解釈すると、画家はみんなに馴染みのあるものを描く人。既存のものを組み合わせることも一つの才能。美術は時代によって美しいの基準が変化するため、いろんな作品からいいとこ取りして柔軟に応じる。はたまたアーティストは既存のものを模倣しながら独創性へと発展させていく。こうあるべきだという既存のルールを脱し、より自由な感覚で表現することによって、新しい価値観を観る人に感じさせる。
要するに、画家はその時々にふさわしい感覚を活かして作品を創り出し、アーティストはこれまでない斬新な感覚を活かして作品を生み出す。この世に完全に新しい創作物はない。だから、既存のものとどう向き合うかが大切になのだ。既存のものを真似ておけばいいという安易な行動さえとらなければ、このどちらもがありだと思っている。