私が母校サッカー部の応援にハマり込んでいるのはサッカーの勝ち負けよりも
サッカーを通じて人間の魅力が輝く瞬間を目撃できるからだろう。
たしかに勝ったチームが生む歓喜の輪は感動的だ。しかし、負けたチームだって
青春を懸けて戦った足跡はいぶし銀のように輝き、変わらぬ感動がある。
若人が勝負にすべてを燃やしている場所には超越した何かが生まれ感激する。
とはいえ、1992年度の選手権予選決勝戦は動けなるほど辛酸を嘗めさせられた。
この日のゲーム前に知人の新聞記者に「Jリーガーが生まれそうですよ」と言われ、
また、ここまで県内全勝だったチーム。実力は間違いなくあった。
それでも相手の作戦を崩せないまま、あっという間に時間が過ぎてPK戦へ。
4人全員が決めた山口に対して、ビハインドの5人目もセーブされて負けた。
ピッチで動けない選手と同じようにスタンドにうずくまっていた。そして泣いていた。
このゲームの悔しさは今日も忘れられない。だからいつも選手を熱く応援していく。
1991年11月10日 ベスト8 多々良学園1延2西京
1988年11月12日 準決勝 多々良学園0-1山口