起死回生

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1998年6月8日、高校総体県大会決勝戦。母校と西京とのゲームを観たくなって、
初めて小野田市サッカー場まで行く。今と違って一般道でしかなく、また、土地勘が
なかったので迷ってしまい、到着した時には前半が終わっていた。スコアは0-1。
「逆転して勝つ!」と心でつぶやきながら応援開始。後半からエースが投入されて、
主導権を握ろうとするがいきなりイエローカードをもらう。不安定なジャッジへの
異議は仕方ないか。その後、ボールの奪い合いが続き、なかなか反撃の糸口は
つかめないまま。両チームの勝利への執念から当たりも激しくなってきた。
どちらも負けたくない。そんな気持ちがピッチからストレートに伝わってくる。
ゲームが膠着し始めたその時、エースに2枚目のイエローの判定。「退場だ」。
正直、この時は凍りついた。まだまだ応援のキャリアがない時代だったため、
失神するかと思ったが、勝利を諦めない監督や選手の声で目が覚めた。
「とにかく、オレも応援するぞ!」と気合いを入れた直後に同点シュートが決まる。
「やった!」。ここから10人で戦う選手の動きが良くなり、後半27分にはついに
逆転ゴール!。おお~、これで勝ったぞ・・・と喜んだが、それは束の間の幸せ。
なんと終了間際に追いつかれて、さらに負けたと思ったシュートを蹴られるが、
クロスバーとポストがファインセーブ!。助かった~~。あれが決まらないのなら
勝利の女神はきっとこちらにいるはずだ。その予感は的中。延長前半9分にフリー
キックからのボールを後にJリーグ入りした選手が決めて起死回生の決勝点。
退場者を出した絶体絶命のゲームに勝利することができた母校サッカー部に
先輩たちから受け継がれた伝統の力を感じた。