近頃、カッコいいスマートな表現や美しく洗練された美術が増えてきた。反面、エネルギッシュな力強さとか、強引に美術にしてしまう荒らしさとか、未完成のまま、ただ思い込みで発表する、粗削りの作品なんて観る機会が減ってしまった。本来、美術家が持っている野性的な魅力に出会う機会がなくなり、上手いのだけれども、どこかで観たことがある、帯に短し襷に長しのような創作が増えているように感じる。もっと創作は愚直で良い！データや情報なんてものを信じてしまえば悪魔に魂を売ったようなもの。美術家になるためには計算も必要だし、要領の良さも掛け引きも重要だし、流行を知ることも大切になってくる。だからと言って、多くの情報を集め過ぎると平均的な作品になってしまうものだ。未完成でいることを楽しもう！今力不足で創作できない完成図を信じ、未来に向かって真っすぐに生きていくのだ。美術の世界に失敗なんて言葉はない。あるのはこの表現は自分に合わなかっただけ！いつまでも成功を信じて、創作し続ける熱い気持ちが必要なのだ！
