初めて彼女と出会ったのは15年前。ナイーブな空気を醸し出す中学生。母親と一緒に来店して静かに作品を鑑賞していた。ほとんど何も話さなかったが、不思議な雰囲気が印象に残った。それから数年後のある日、美大受験について相談される。おお～、やっぱりそうだよね！とても嬉しかった。すぐに親しい画塾を紹介する。また、同時に美術家になるためにはいばらの道を歩くようになる。かすみを食べて生きる覚悟が必要だとアドバイスした。彼女はこの言葉にぶれなかった。いや、恐れを知らないだけなのかもしれない。まあ、それが若さであって、だからこそ挑戦したいと思ったのだろう。
その後、念願か叶って美術大学へ進学。見聞を広めていく。卒業後は山口市に戻って創作活動をスタートさせる。ちょうどこの頃から臼杵万理実さんや白藤さえ子さんなど、私の周囲には若い女性作家が集まってきた。すぐにその仲間たちとのグループ展に参加。それからも何度も作品発表してもらった。このたび当ギャラリーでは初めての個展を開催。気を引き締めて頑張りましょう！どうか皆様もお越しいただき、平井さんの作品をご覧ください。
