心を焦がす

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売買される美術作品というものは実に不可解なもの。数百円でも欲しくないと無視されるものもあれば、高額をつぎ込んでも手に入れたいものもある。それは収集意欲に火が付く魅力かあるかどうかがポイント。作者の波乱万丈な人生に共感したり、唖然とする技術力に惹きつけられたり、想像力を破壊する表現に興奮してしまうなど、とにかく観る人の心を熱くさせる魅力が必要なのだ。

だからどうやったら売れるのかを考えてもどうしようもない。美術作品は相対的な価値観のモノ差しで図れるものではなく、この世にたった一つしかない独自性の高いものを目指すのだ。つまり一般的に美術作品と言われるものは損得の域を超えた、無駄と言われるものと紙一重のスリリングなもの。洗練された感覚が万人に喜ばれるデザインの世界に反し、真っ正直というのか、ごまかしが一切効かない表現を求める。日常生活に必要な衣食住の壁を乗り越えていって、どうしてもどうしても欲しくなる衝動に繋がる、血と汗と涙をスパイスにした、そんな魅力のある作品を創作していこう!

■村上真実 書展 『ゆめ』と『はな』の言葉で遊ぶ 2018年10月12日(金)~21日(日) 11:00-19:00 定休日 16日(火)、17日(水)