プロとアマ

イメージ 1

先日、美術におけるプロとアマの違いについて尋ねられた。その答えは人それぞれ基準があるため、十人十色の答えが生まれてくる。また、そもそも絶対的評価になる試験や資格のない世界。美術は数学のように明確な答えがないもの。だから自分自身がプロだと言ったら、そう名乗ることもできなくはない。詩人 金子みすゞさんの作品「私と小鳥と鈴と」の一節、「みんなちがって、みんないい」のように、その人らしい個性が尊重される寛容な世界。つまりプロとアマの境界線はハッキリしないもの。どのように答えたら良いのかをしばし頭を捻って考えた。
そこであえて私なりの答えを出すとしたら、美術に敬意を表することができる人。ちょっとやそっとできたくらいで天狗にならないために、偉大な先人や先輩、仲間の美術家の優れた面をお手本にして、自分の未熟さに気づいて努力し続ける人のことだ。こんな心掛けがあったら、どんなに時代が変わっても、新しい創造が生まれるチャンスに巡りあえるだろう。要するにいつまでも自分が成長していくために、浮かれないための重しを持っている。自分を磨くための砥石を求めて生きる人こそ、プロと呼ぶのにふさわしい人物ではないかと語った。いつまでも美術の世界に憧れていくために、多くの美術に触れ続けて尊敬できる美術家を増やそう。