目から鱗が落ちる

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先週、関東の大学でアメフトをやっている若者と出会う。パッと見ただけでスポーツ選手だとわかるほどの立派な体格の持ち主。また、先輩後輩の上下関係が厳しい世界で養われた物腰の柔らかい姿には感心させられた。さすが伝統のある大学に在籍している。いつも最高のパフォーマンスを目指し、しっかりと鍛えられる環境の中で、育まれた心技体は清々しい。一服の清涼剤を楽しむ時間となりました。

その中で一番良かったのはアメフトのボールの投げ方を教えてもらったこと。やはり人生初の現役プレーヤーに会ったのだから、これまで疑問に思っていたことを聴かなければならない。すると彼は「テニスでサーブする時のラケットの動作とよく似ていて、ヘッドがうまく返ってくるように腕を使えばいいのです」と、わかりやすく教えてくれた。おおー、目から鱗が落ちるとは正にこのことだ。それなりにアメフトは長く見ていたけれど、いつの間にか興味の枠が小さく狭くなっていた。つい知っているつもりになって、ダラダラと固定観念に流されて、これでもう十分だと勝手に思い込んでいた。

やはり本気で何かが好きでやっている人と話しをしたら、こちらも知らぬ間に惹き付けられて好きな思いが伝染してくる。どんな世界でも本当の魅力を知っている人に会ったら、好奇心はどんどん豊かに広がって、楽しいことや面白いことの領域は成長していく。ほんのわずかな時間でも新しい感覚を発見させ、素晴らしい刺激を与えてくれるから、熱い魂を持つ人の生の声は本当に偉大な力だ。そのものの本質を噛み砕いて、やさしい言葉で教えてくれた誠実さは、まだまだ蒼い若者の武器なのだ。いろんなことに気付かされて、若いエネルギーを注入してもらった出会いに感謝あるのみ。