ワクワク

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42年前の4月1日、私の人生に大きな変化を及ぼす出来事があった。それは母がギャラリーを創めたこと。当時、何かやっているんだろうと思うくらい。美術にまったく興味も関心も示しことはなかった。まあ、普通に中学生活を送っていただけのことだろう。

それが高2くらいになってくると、なんだかよくわかないけれど、聞き惚れてしまうほど、熱い言葉に引き込まれていく。正直、気の利いた美しい言葉なんてまるでなかった。だけど、自然体のままカッコつけずに自分をさらけ出し、美術に対する熱量の大きさにしびれていく。本気の言葉って、心を動かす力がある。その人らしい言葉には引き寄せる魅力になってくる。ちなみに語る人(講師)の年齢は80代を頂点に、とにかく目の上の方々ばかり。人生の大先輩たちはそれぞれの夢を語って、「理屈抜きに美術って面白いんだぜ!」と教えてもらった。おそらく古来からある口伝えという形態と同じようなもの。不合理なことも多々あったけど、同じくらい素敵なことにも出会う。昭和には大家族のように世代を越えて付き合う文化があった。古き良き時代。

それからずっと私はこの時の経験が生きている。自分がワクワクする言葉を語れば、周囲の人にも伝染してワクワクさせて、その結果、みんなの心が熱狂する法則に気が付いたのだ。心のときめく循環が生まれくると、鉄が磁力に引き寄せられるように、その一瞬の出会いに惹きつけられて、行くべき方向へ進んでいける。つまり期待されることを目指していつも努力あるのみ。人は期待されれば、それに応えようとして、あらゆることにスイッチが入る。やらなきゃいけない意欲が湧くと、その都度、新しい創造への意識が高まって、身の回りにある成長に必要なものを発見できる。正に勝利の方程式。令和の時代になっても鉄則は変わらない。人と人によって生まれるワクワクという化学反応を楽しんでいこう!