再見

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このたびのゴールデンウイークは、疫病からのリスクを避けるため、ステイホームに徹して過ごす。こんな時はじたばたしても仕方ない。大人しく引きこもって、溜まりに溜まったパンフレットやチラシなどを整理する。ただし、年末の大掃除のようにアクセル全開で取り組むことはなかった。最初からノンビリとマイペース。しばらくぶりに資料を見てしまったら、やはり手に取ってじっくりと味わうのが一番。時間もたっぷりあるのだから、行き当たりばったりでやるのがいい。そう開き直って始めると焦らないし、ゆっくりと思い出にも浸れる。ついつい日常の喧騒に追われて、どこかで見逃していたことを、あらためて楽しむ時間にしようと考えた。

それにしても、たくさんの埋もれていた資料があった。とても大事なものなのに、いつの間にやら奥の方へ入っていった。嗚呼、この軽率な行動は反省あるのみだ。もし、言い訳させてもらえるとすれば、この10数年間は新しい出会いが多くて、次から次へやるべきことに尽力を注いだ。それは資料の厚さを見ても一目瞭然。とにかく前へ向かって走り続けていった。どこか翻弄されていたのだろう。これを機会にいつでも取り出せるように、ファイルごとに仕分けることにした。

ちなみに画像はようやく発掘することができた2010年版カレンダー。塩野香料株式会社が「二人展」と題して、二人の作家それぞれ3作品ほど取り上げたもの。当時、知り合って間もない美術家からいただき、飾り終わった後、紙袋に入れたことが仇になって、残念ながらはぐれてしまった。これ以外にもらったものは取りおいているのに、このカレンダーは何度も探してみたものの、本当に見つからなくて困っていた。だから出てきてくれて、とても幸せな気持ちだ。今度こそ、彼とのご縁が繋がった年を記念する宝ものとして大切に保管しておこう。