足るを知る

f:id:gallerynakano:20200630223403j:plain


兎にも角にものこの1年の折り返し地点の日。この間、世の中では大変なことが起きてしまい、形容しがたい重々しい日々を味わいながら、ひたすら耐えていくしかなかった。まったく出口の見えない行きづまり。なんの具体的な打開策もないまま、ただただ事態を見守るばかりの日が続く。だけど、自分なりに立ち向かっていくしかない。誰かが親切に解決してくれることはありえない。おっかなびっくりしながら少しずつ手探りで進んだ。なんだかんだ言っても年齢は55歳。それなりに場数を踏んでいる。その経験値だけでは乗りきれないが、プレッシャーと共存できる術を持っている。言い換えれば、だてに年を取っているわけじゃない。厳しい現実を「しょうがない」と開き直って、どっしりと愚直に生きていくことが最善の手段だと知っている。悩み過ぎずに割り切っていくことが大切になる。

つまり、年齢を重ねていくにつれて、確実に上達できるものがある。それはあまりにも自分の都合の良い考え方をしなくなること。目の前にある出来事と真正面から向き合い、今ここでやるべきことを現実的な観点から考え、決して無理矢理やろうとは思わなくなる。弱い自分を実感できるから、こんな発想が生まれてくる。人生も後半戦。1日1日がかけがえのないものにしていきたい。一歩も二歩も引いてこの瞬間にやれることに集中するしかない。それを実現するには周囲の人たちとのコミュニケーションが不可欠になるだろう。みんなのおかげでなんとか生きていける。楽しい時間を過ごせることができる。若い頃にはなかった謙虚な心掛けだ。

ことわざの「足るを知る」のように、身の程をわきまえて生きていれば、不満だと思えるものがどんどん減る。どんなことも自分を磨くチャンスだと捉えて、果敢に挑戦して出来るところまで頑張ったらいい。身のほどを知って生きること。欲張らずにほどほどのところで楽しく生きていける。いろんなことを深く悟らされた半年。なにごとも在るがまま肯定しながら、これからの半年に活かしてみたい。