成熟

f:id:gallerynakano:20220407213623j:plain私は50代になってから、自分自身の人生を仕上げる時期だと位置づけて、常に「成熟」というものを意識している。どうしても年齢的に体力も記憶力も下降モードに突入し、今まで通りのテンポで動けないことが増えてきた。もちろん、まだまだ不十分なことが多くあるので、そんなに簡単には成熟の域に達することはない。特にここ最近の世の中は移り変わりが激しく、次から次に新しく学ぶことが発生するため、最低限に思えることがあやふやになりやすい。

だけど、ここで変に頑張り過ぎてしまうと年齢にふさわしくない無理な行動になるだけ。人はその時々の自分らしさがなければ個性的なものが埋没していく。いつまでも明るく生きていきたいのなら、今できることを確信しながら最善を尽くすべきである。この年齢になったら、この年齢できる範囲でやっていけばいい。自分の持ち場でやるべきことを見い出し、それをひたむきに努力すればいいのだ。

つまり、自分ができることは自分でやり、できないことは仲間を集めて、チームになって取り組んでいく。猛スピードで変化する社会なのだから、自分ひとりで無理矢理やっても難しいことばかり。ひとりよりはふたりの方がいいし、それ以上に人が増えて協力し合えば、さらに良いものになっていくはずだ。だから、仲間たちと知恵や力を出し合っていく。例え望み通りの結果にならなくても、これでいいのだと寛容に受けとめたい。成熟とは我慢強さであって、こつこつと質を高めることだ。年齢を積み重ねると変に片意地になりやすいから、力が入らないことを上手く活かして、チームプレーを謙虚にやっていきたい。