「何でもない現象の中に素晴らしいチャンスが潜んでいる。しかし、それは強烈な目的意識を持った人の目しか移らないもの。目的意識のないうつろな目には、どんな素晴らしいチャンスもみることはありません」という名言がある。
私はこれまで美術家を目指している人と多く出会ったが、その中で上手く伸びていくのは、美術家への目的意識を持った人たちだ。たとえば、理想の美術家像を具体的に探っている人は、その意識から興味のあるもの目に入ってくる。どこからともなく、自分に必要なものを発見しては、感性を豊かになるように磨いて、表現力を高めることで成長していけるのだ。
つまり、実際に美術家として評価されるまでは、その人のやる気と信念でしかない。美術家になりたい強い意識によって、すべてが始まっていくのである。もともとのセンスに大いに刺激を与えて、創造力のセンサーを活性化させていくこと。何に価値を感じるのかを知りたい気持ちが、好奇心に繋がるように心掛けてみよう。そして、自然体で感じるようになったら、美術への意識が身についたと言えるのだろう。
