型破り

f:id:gallerynakano:20201208220648j:plain


「型ができてない者が芝居をすると型なしになる。メチャクチャだ。型がしっかりした奴がオリジナリティを押し出せば型破りになれる。どうだ、わかるか? 難しすぎるか。結論を云えば型をつくるには稽古しかないんだ」という落語家 立川談志師匠の名言がある。

どんな世界でも、まずは自分らしい個性を見出すために、いろんなことを試しながら、可能性を探っていくことが大切になる。何ができるのかがわかれば、それに向かって努力し続け、才能が輝くまで磨いていけばいい。

その時に役立つのは基本と呼ばれるもの。誰でもが知る地道な稽古を繰り返し、自分が自由に動けるために必要なものマスターしていく。だけど、これって終わりのないもの。いつまでも成長したいのなら、どこまでも新しい型を求めて、創意工夫と試行錯誤を繰り返すのみ。やはり芸の世界は厳しいもの。そんな叱責を肌で感じてしまう言葉である。