準備

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「準備しておこう。チャンスはいつか訪れるものだ」という名言がある。

来月中旬に県立美術館で開催予定だった県美術展は、コロナ渦の社会情勢を鑑みて、次年度に延期されることになった。これは致し方ないこと。昨年度も同じ時期に行われたがニュースで連日取り上げられると、人々の心は動揺してしまって展覧会どころじゃなくなった。やはり、美術鑑賞は心が平穏でなかったら楽しむことはできない。そのような現実をあらためて痛感させられた。

ところで、第1回目の県美術展は戦後間もない1947年に、文化復興によって表現の自由が生まれ、新しい国創りの力になることを願い、在野の美術家たちによって創設される。そのため作品主義のもと、作家同士が競い合う公募展を目指し、長い年月にわたり様々なことを改革していった。だから、伝統の見えない糸が繋がって創作意欲を燃やしくれる。独特な緊張感が想像力を刺激して、成長できるチャンスなるのだ。