最初の扉

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「何十年かたった後に、時代を思い出す最初の扉が歌であればいい」という名言がある。

私の若い頃はアイポッドなんて便利なものはなかった。いわゆるカセットテープの時代。20曲も録音できなかったため、同じものを何度も繰り返し聴いていた。おかげでいつの間にか歌詞を覚えることが多く、今でも何かで聴く機会があれば、ある程度のものは思い出すことができる。これは記憶力というより感想像力の賜物。単調に音楽を聴き続ければ飽きるので、頭の中にカラオケの背景映像のようなものを浮かばせ、自分なりのミュージックビデオを作ったことで、いい保存状態で覚えているのだろう。

つまり、その時に歌によってインスパイアされたイメージは、人生を回想する時の目印として残っていく。様々なことと重ね合わせて創れば創るほど、その人らしい感覚の映像が浮かんでくる。自分をどんなふうに仕立てるのかは自由自在。だから、自分にしかできない人生の主役として、数多くの歌に刺激されながら、最善のパフォーマンスを楽しんでいこう!