再発見

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「武蔵野に散歩する人は、道に迷うことを苦にしてはならない。どの路でも足の向く方へゆけば必ずそこに見るべく、聞くべく、感ずべき獲物がある」という国木田独歩の言葉がある。

日常の中でも「ああ、これだ!」と、ひらめく発見力のある人は、好奇心の強い人なのだろう。誰もが普段何気なく触れているものに、新しい価値観を見つけては喜んでいる。どこか不思議だと思う気持ちを羅針盤にして、これまでの常識にとらわれることなく、いろいろな角度から見つめて面白がっている。つまり、日々を豊かに生きるために必要なのは、なにごとも見る気になって見て、聞く気になって聞き、あとは想像力を使って見えないものを見ること。目の付けどころを変えることで、既成の枠から知的にはみ出し、発想に自由度を与えることが大切だ。時にはたくさんの経験で身に付いた思考の垢を落として、もう一度、子どものように素直な目で見つめて再発見を楽しんでみよう。