学問のすすめ

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「その志を高遠にして学術の真面目に達し、不覊独立もって他人に依頼せず、あるいは同志の朋友なくば、一人にてこの日本国を維持するの気力を養い、もって世のために尽くさざるべからず」という名言がある。

この言葉は、志を広く深く持ちながら、その道の奥義を究めていこう。しっかりと自分の足で立ち、他人に頼ることもしない。万が一、同じ目的を持って心を一つにする仲間がいなくても、自分一人で国を背負って立つくらいの強い意志で、この世に尽くしていくことで意味が生まれてくる。

つまり、自分が世に役立つことを本気でやろうと願うのなら、誰かに何かしてもらおうとは思わないで、たったひとりですべてをやり切ろうと覚悟すれば、その社会に求められる人物になれるはず。自分自身が目指している世界に対して、どんなことができるだろうかを、問い続けることで役立つ力が養われていく。ゆえに一人ひとりの独立心こそが世の中を善くしていくという意味だと解釈した。まるで美術家を志す若者のためにある。美術界を背負うくらいの気概が才能を成長させていくのだろう。