触覚

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今の世の中、時代の変化するサイクルが早くなっている。昨日の常識は今日の非常識なんて日常茶飯事の出来事。それゆえに時々は目を凝らしていろんなもの眺めてみること。身の回りにあるものから遠く海外の話題まで、大小さまざまなことを自分なりの視点で見つめてみよう。なんでこれはこうなんだろう?という素朴な発見が生まれてくる。実はいつもスマホなんかに頼っていると、こうした疑問は感じにくくなっていく。言い換えれば、自分に直接関係しないような疑問は、余計なこととして切り捨てやすくなるのだ。

つまり、小さな違和感が生まれたら立ち止まってみること。これはこうだとものごとを四角四面に考えないで、当たり前だとされていることに疑問の目を向けて、自分の中に芽生えた小さな違和感を掘り下げ、思い込みにとらわれずに考えていくことが大切なのだ。美術はそのような感性を養うための最高のトレーニング。「観察力」「空想力」「推理力」などなど、いろんなことを思考したり、想像するためのセンスを自然に鍛えてくれる。ごくありふれた日常の中に潜んでいる何かのチャンスを見つけ出す能力がアップする。正解なんてない人生にいくつものの答えを感じさせてくれるだろう。