中判カメラ

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昨日、周防大島町で町議をしながらボランティアで文化活動などを積極に行う友人が、世界のあちらこちらを旅しては肌で感じたことをカメラで写し、独創的な視点で作品表現する気鋭の写真家 石川直樹さんとともに参上する。友は何年か前から生涯にわたって日本列島を歩き回って、膨大な記録を残した郷土の民俗学者 宮本常一氏を敬愛する石川さんのために、周防大島の今を同じような場所を訪ねては撮影することを手伝い、そして、撮りためた作品をそろそろ発表したいとのことだった。

私は友の熱い心意気に応えるために近くの2つの文化施設に直接談判へ出かける。ちなみに石川さんとは初対面。さすがいろんな出会いと出合いを体験しているだけに、全身から醸し出されるオーラは実にカッコよくて、発言も所作も魅了されてしまう。中判カメラという効率が悪い古いカメラを使い、自分の表現であるよりも記録としてきちんとあり得るかにこだわり、どんなことも徹底した現場主義で、一期一会の旅を見たまんま表現しようとする姿勢は、嫉妬したくなるくらいイケている。

だからこそ、アクションあるのみだ!山口市でなんらかの展覧会を開けて、たくさんの人たちに作品を観て欲しいと意気込んで行動した。実際に実現できるかどうかはわからない。だけど、多くの人に自分の目で見て感じていただくことは大切なことだから、これからもチャンスを探っていくつもりだ。いわゆる登山家や冒険家とは、厳しい環境に身を置いて、いつも己を鍛錬し、時には危険な極限状態に直面して乗り越える職業だ。石川さんにはそのような一面もあって魂が輝く。そういうストイックさは今の社会に必要だ。とても素晴らしい刺激をもらえていい勉強になった。