個性的

岡本太郎の著書に「人間というものは、とかく自分の持っていないものに制約されて、自分のあるがままのものをおろそかにし、卑下することによって不自由になっている。自由になれないからといって、自己嫌悪をおこし、積極的になることをやめるような、弱気なこだわりを捨て去らなければ駄目だ」という言葉がある。

最初から、自分らしい個性にこだわって創作している人は、世間一般の嗜好や流行がどうあっても、そんなに悩んだりはしない。今やるべき目的がハッキリとしていると、そのことで頭がいっぱいになるから、他のことはどうでも良くて無関心になりやすい。少しでも何をすればいいのかがわかったら、その小さなことをこつこつと続けさえすれば、いずれ努力の証が幸運をもたらしてくれるのだ。

それ故、どんなに冷や飯を食うようなことになったとしても、それでも自分の個性へのこだわりを貫くことが、私自身なのだと開き直ることが大切になる。このようなことがいいか悪いかは別にして、それが個性的な生き方に基本になっていく。自分らしく取るべき行動が見えた時、これでいいのだという肯定感が得られてくる。つまり、自分が本当に好きなものを見つけて、それに向かって最善を尽くしていく。そうすることで自発的に活動できる力がつくりだされるだろう。