「三分の人事、七分の天」という言葉がある。これは最善の努力を尽くしたとしても、実際に成果を収めるのは三分くらいだろうと、いい意味で開き直った心構えで生きていくこと。なにごとも前向きに取り組んでいけば、なんでもできるはずだなんて、途方もない思い上がりでしかない。例え真面目に努力したとしても、上手くいかないことはたくさんある。どうしても達成できないことは、いくらでもあるのが人生なのだ。
一見は消極的な発想に思えるけれど、これくらいの覚悟を持っていた方がいい。やればやっただけ成長することが理想だけど、身の丈以上に欲張ってもいいことにはならない。必要なことをすべて満たすために鍛えたところで、次々に新しい課題が現れてくるので、いつまで経ってもやり遂げることは難しいかったりする。
それ故、無駄な力が入らないようにするために、自然体に生きることを大切にしていこう。人間ができることなんてたかが知れていると、一歩引いた視点からものごとを見つめて、一貫性のある行動をして能力を育んでいく。自分らしい個性にあった小さな喜びを集め続ければ、人生は楽しい日が増えてくる。控えめに慎ましやかな生き方を心掛けよう。
