一行三昧

禅語にある一行三昧(いちぎょうざんまい)。一行とは、まっすぐで分別にとらわれない純真な心のこと。また、三昧とは一つのことに精神を集中させて、一心不乱に取り組むさまを言い、一つのことに精神を集中して、無心で取り組むことを指す。それ故に、いつでもどこでも何ごとをやるにしても、世俗にある雑念や妄想などをすべて忘れて、今自分の目の前にあることに全身全霊を傾けて没頭するのみ。思い切りやって振り返ってみれば、この体験が唯一無二の大切な時間だとわかるはずだ。

ところで、その昔からお仕事を定年退職したら『〇〇三昧する』と語られる方とお出会いする。言葉通りに有言実行で上手くいけばいいのだが、なかなかそうならないことが多いのは、音楽三昧もゴルフ三昧も趣味や遊びレベルで満足するから。残りの人生をかけて厳しくやろうとは思っていない。余計なこだわりがあったり、権威付けばかりを気にして、純粋に三昧することができていないのだ。つまり、全力をことに注がなければ三昧にならない。全力投球で自分のやりたいことをやって、とことん才能を求めていこう!