夢中

一昨日は、新型コロナ感染症が流行した影響で実に4年ぶりの開催となった、臼杵万理実さん親子が主宰する子ども絵画教室の作品発表展の会場へ参上する。この間、陽性患者数の動向を見極めながら、教室を休んでみたり少人数で短い時間に集中して行うなど、とにかく、臨機応変に対応してはこつこつと制作していった。とは言え、さすが子どもたちの作品群。どれも人懐っこくて愛嬌もあるから、ただただ作品の前に立っているだけで、森林浴をするようなリラクゼーションがあって、自然と笑みがこぼれてきた。

やっぱり子どもって、どういう環境であってもジッとしていられない。わずかな時間でも想像力をフルに回転させ、自分らしく個性的な表現を独力で構築する。自分の判断力で余計なものを捨てて、面白いと感じるものを取り上げて、わからないところは絶妙に適当で、独自性のあるものを何食わぬ顔でつくりあげる。これも臼杵親子のあたたかく見守る力が、子どもたちのエネルギーを制作へ向かわせる。大人と子どもが信頼関係で結ばれれば、美術の知識も技術もなくてもなんとかなる。つまり、夢中にさせればいいのだ!この言葉に尽きるほど、どの作品もイキイキとして楽しかった。