飛耳長目

松陰先生のお言葉に「事を論ずるにはまさに己の地 己の身より見を起こすべし」がある。これは何かを人と論じたいのなら、当たり前のことだけど、自分自身の実力や立場から考え始めるべきで、そうした方が物事を着実に進めていけるという意味だ。やはり、いくら目標や信念に基づいて生きたとしても、実際に見聞きして体験したことでなければ、ただの机上の空論になって、その言葉は説得力がなくて浮いてしまうだけ。

だから、いつもいろんなことを見たり聞いたりして、ひるむことなくぶつかっていけばいい。難しいことや未知のことには、好奇心と冒険心をそそられるだろう。例えできそうもないことでも、無理矢理に取り組んでいけばいい。新しく成長するには人と人との接触が必要になってくる。さまざまなことへトライしていく中で養われていくもの。つまり、目と耳をしっかりと働かせて、たくさんの情報を得て、それをもとに行動することが大切になるのだ。