鳴かぬなら鳴くまで待とうホトトギス

「鳴かぬなら鳴くまで待とうホトトギス」という句がある。これは江戸幕府を開いた徳川家康が詠んだとされている。私は今年の春よりずっとこの句と付き合うことになる。ただし、きっかけは大河ドラマの「どうする家康」ではない。これまでにない切り口で面白いけど、夢中になるほど見ていないのでそこまでの熱量はない。

実のところは、子供の時から大好きで熱狂しているプロ野球チームの監督が、この句を毎試合実践する采配ばかり繰り返すので、とにかく辛抱強く応援するしかなかったからだ。どんな不調であろうと不振であろうと、ひとたびゲームで起用すれば、その義務と責任をまっとうさせるため、辛抱強さと耐える指揮に付き合うしかなかった。

昨夜、そんな過酷で苦しい日々からついに解放される。一度こうやると決めてしまうと、てこでも動かぬ頑固親父の稽古がお開きになる。しかも、最高のエンディング!この上ないドラマチックな幕引き。約8ヵ月におよぶ修行の末に心を豊かに満たしくれた。やはり、栄光を掴むためには辛抱強さに勝るものはない。願いが正しければ、時至れば必ず成就する。何ごとにも信じる力が大切になるのだろう。