遊び

「文化は遊びとして始まるのでもなく、遊びから始まるのでもない。遊びのなかに始まるのだ」という名言がある。

世間一般的には『よく学び』『よく遊ぶ』なんて言うけど、実際は遊びの方が学びよりも先だと言われるのは、学びとはカリキュラムを上手くなっていくことが目的であり、そのカリキュラムとは、いろんな遊びをもとに合理的な手段で創られて成り立っている。したがって、遊びを思いっきりしたことで、学ぶべきものの基礎が生まれてくる。すぐれた遊びは好奇心やチャレンジ精神の出発点であり、視野を広げるために一番大切なことだと言えよう。

ただいま個展開催中の臼杵万理実さんにとって、絵を描くことは仕事というより遊びの要素の方が高い。なぜなら、この世にこうしたら売れる作品がないこと、売れる絵柄なんてないことを感覚的で理解する。創作の本質とは答えのない世界に生きていくこと。どこまでも自由に生きられるどうかを問われてくる。遊びはチャレンジャー精神で常識からはみ出し、新しいものを創り出すことを増進させていく。つまり、遊びは堂々とやっていくしかないのだ。